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ぼくのうちに居候がやってきた41




「・・・お迎え?・・・お迎えって?・・・」


ユノをじっと見つめる。
さっきまで僕が「不吉で縁起が悪い」と、脳裏から消そうとしていたマリア様とユノが、蘇った。



「・・どっかに、行っちゃうの?・・ユノさん・・?」



ユノの頬を、涙の粒がはらはらと落ちる。
唇が震えて、ユノの顔はくしゃくしゃになった。



なんで・・・、なんで行っちゃうの・・?
僕が、幸せだって、言ったから?



ユノ・・・。


ああ・・・こんなの・・。
こんなの、ひどいよ。

ユノの笑顔をずっと見ていたかったのに。



必死に涙をこらえていたのに、僕ももう限界だ。


ユノさん、行っちゃやだよ。
ずっと、ここにいて。
僕のそばに・・・ずっといてよ。


僕がわがままを言ってるっていうのは、承知してるんだ。
ユノがここに来た理由は、僕を幸せにするため、なんだよね?
僕が幸せになれば、任務遂行・・。


でも、僕は・・・幸せじゃないよ。
ユノさんが遠くに行っちゃったら、僕は・・・。


いきなりユノが僕のアパ-トに転がり込んできて、僕は「しばらくここにいていいですから」と言ったね。
しばらくって、どれぐらいの期間だろう、なんて。
僕はお気楽に、そんなこと考えもしなかったんだ。
こんな風に、ユノを大切に思うようになるなんてこと。
想像してなかったんだよ、あの頃は。



「今日、僕、お手紙を受け取りました」


「・・・手紙?」


「はい。もうじき僕のお仕事は終わりですよ、って。だから、もうじきお迎えに行きますねっ、て」


「じゃあ・・・・」


もう、ユノさんとは、会えなくなるの?


僕のその言葉を聞いて、ユノはわぁわぁ泣き出した。


・・・それが、答え、なんだね。
会えなくなる、ずっと、ずっと、会えなくなっちゃうんだね。


約束した、お花見も・・・一緒に行けないの?
それさえも、もうだめなの・・かな・・。


ユノが○をつけて、毎日、見つめてた、カレンダー。
ユノはどこかで、お迎えの日が近いって・・・わかっていたのかな・・。
だから、祈るように、カレンダーを見て指折り数えていたのかもしれない。


僕、自分のことばかり考えていて、そこまで気がつかなかったね。


ごめん。


しんしんと雪が降る、夜。
静まり返った、僕の部屋に。


ユノの泣き声だけが、哀しく響いていた。



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