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ぼくのうちに居候がやってきた44




夕食を終えて、二人で台所に立って洗い物をする。
そのあと、僕はお風呂を済ませて、ユノが次にお風呂に入ってる間に布団を敷いた。


ユノがいなくなったら、この部屋に帰ってくるのもつらいだろうな。


そんなことを思いながら、ぼんやり空を見つめていると
ユノがいつの間にかお風呂からあがって部屋に戻ってきていた。


「チャンミンさん、湯冷めしちゃいます。風邪、ひいたら大変です」


そう言ってユノは僕の肩に、グレーのセーターをかけてくれる。


「これ、コンビニのバイトに初めて行ったとき、チャンミンさん貸してくれましたね」


そのあと結局はユノのセーターになったんだ。
ユノはそのセーターがえらく気に入ったらしく、ほぼそればっかり来てバイトに行っていた。
他にもいくつかユノのために買った洋服があったのに。


あの時、僕、すごく嬉しかったんです。チャンミンさん、ホントは・・・。

・・ん?・・なに?

ホントは・・・僕にお洋服を買ってくださるつもりであの時、お買いものに連れて行ってくださったんでしょう?


そんなこと急に言われて、胸がぎゅっとする。
どうだったかな、ってごまかすのが精一杯で。


チャンミンさん、このセーター・・・貰ってもいいですか?僕、大切にします、このセーター。ずっとずっと。

・・・うん、いいよ。これはもう、ユノさんのセーターだよ。

ユノはにっこり笑って、頭を下げた。


ユノさん、明日、最後のバイトでしょう?

はい。

最後のお勤め、頑張ってきてね。

はい、僕、最後まで頑張ります。


おやすみなさい・・・そう言って部屋の明かりを消すけど。
眠れなくて、暗くなった天井をずっと見つめていた。


ユノも眠れないみたいで。


布団の中で、ユノの手をギュッと握ると、ユノも握り返してきた。



「・・・・チャンミンさん・・・?」


「・・・なに?」


「・・・チャンミンさんの顔、触ってもいいですか?」


・・僕の顔?・・・どうして・・・?別に・・いいけど・・・。


暗闇の中で、ユノの手が僕に伸びてきて、顔をペタペタ触られた。


「チャンミンさんの・・・おでこ・・・まゆげ・・まぶた・・・鼻・・・口・・ほっぺた・・・」


そう言いながら、指で僕の顔の一つ一つのパーツをゆっくりなぞる。


ずっと、ずっと忘れません。僕、チャンミンさんのこと・・・。


そんなこと、言うから。



・・・やめてよ、ユノさん。僕、ずっと我慢してるんだ。


ずっと、我慢してるんだよ、泣きたいのを。



涙がやっぱりこみ上げてきて、とまらなくなった。


ユノさん・・・僕を思い出すときは、笑った顔を思い出してね。
でも、今は泣いてる顔、ユノさんには見えないでしょう?
だから・・・泣いても、いいよね。


僕はユノを抱きしめた。
あと何回、こうしてユノを抱きしめることができるんだろう・・・。






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