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ぼくのうちに居候がやってきた46




次の日、僕は仕事に行く前にユノに言った。


「ユノさん、今日は早く帰ってくるね」


ユノは僕の顔を覗き込んで、嬉しそうな顔をする。


「チャンミンさん、どうかしましたか?」


「ううん、今晩の夕ごはんね、僕が作るから」



今日はユノのコンビニのバイトの最終日だ。
これまで頑張ったね、っていう労いの気持ちも込めて、久しぶりにユノにごはんを作りたいっていう気持ちがあった。


「わぁぁ・・チャンミンさんが僕のために・・。嬉しいです。僕、チャンミンさんの手料理、楽しみにしてます!」


わかったよ、じゃあユノさん、今日お仕事、頑張ってね。


はいっ!僕、一生懸命、頑張ります!


ユノはいつものように、玄関の外に出て僕を見送ってくれる。
駅に向かって歩きながら、もう一度、遠くなった僕のアパートを振り返ると。
ユノが窓を開けて、そこから僕を見送ってくれていた。


ユノさん・・・。


そういえば・・・。
初めてバイトに行く日の朝も、ユノさんはあの窓から僕の名前を呼んで
手を振ってくれたね。


あの日のことが、なんだか昨日のような気がするよ。


あれから数ヶ月、今度は僕がユノを送り出す番になるなんて・・・。


・・・ホントはね、やなんだ。


子供みたいに駄々こねて、ユノに行くなって引き止めたい。


またそんなことを堂々巡りで考え始めたら。
出社前なのに泣けてきちゃうから。


とにかく今晩は腕によりをかけて、ユノをびっくりさせてやろう。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




その日は時計を見ながら、昼休みもそこそこに仕事をすすめていった。
まわりから、休憩もとらずに根を詰めてどうしたの?と聞かれたから、今日は用事があって定刻で帰りたいんだって
正直に伝えて。
チャンミンがそういうなら何かあるんだろう、ってみんな協力してくれた。
おかげで、ぴったり定刻に仕事場をあとにする。

会社近くのスーパーには、めずらしい食材を売っているから
ちょっと奮発してそこで必要なものを買い込んだ。

ユノ、きっと喜んでくれるだろうな。

目を丸くして驚くユノ、おいしいです!ってもりもり食べてくれるユノを想像して、
僕は顔がほころんだ。

食後のスイーツも買い込む。

帰りがけに、駅前の花屋で、小さなブーケを見つけて。
これ、くださいって一つ買う。

野菜やら果物やらが入った紙袋に入れて、帰りのサラリーマンでごった返しになってる電車に乗り込む。

ユノの喜ぶ顔を見たい。
そればかり考えてるうちに、地元の駅についた。


一斉に電車を降りる人の波から外れて、ベンチで一旦荷物を下ろす。


あ・・・一つ買い物を忘れた・・。
地元のスーパーに寄らなきゃと荷物をもって、改札の階段に向かおうとしながら
徐に向かい側のホームに目をやると・・・。



どこかで見たことのある風貌の人を見つけた。



ダッフルコートに、マフラー。



・・・ユノ・・・?



目を凝らして、じっと見る。




やっぱりユノだ。



ユノさんっ!僕は思わず声をかけようとして、息を呑む。



ユノは・・・思いつめた表情をして、



そして、ボストンバッグを胸に抱えていた。



となりには・・・。



修道女の格好をした、優しそうな年配の女性が付き添っていた。




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