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ユノちゃんとねこ




ある週末の昼下がり。


ユノとスーパーの帰り道。
二人共Tシャツ一枚でいいぐらい天気がいい。


ユノも僕も買ったものをエコバッグに入れてひとつずつ持って。
あいかわらずユノは、あっちこっちキョロキョロしながら
僕のあとを小走りでついてくる。



いつもこんな感じ。
ユノがちゃんとついてきてるか僕は何度か振り返りながら確認する。



駐車場の前を通りかかると。



ユノが立ち止まる。


何かを探しているようで。
しゃがんで、駐車された車の下を覗き込むようにしたり、
何かブツブツ言ったりしてる。


「ユノさん、どうしたの?」


聞くと、顔見知りのねこを探してるという。



「ねこちゃん、ねこちゃん」



何をブツブツ言ってるのかと思いきや、そのねこを呼んでるらしい。
舌を鳴らしながら、うろうろ探す。


僕は立ち止まって、ユノが気が済むまで待っていた。
猫って・・・確かこのあいだ話を聞いた、あの猫だろうな、と思いながら。



「あっ!ねこちゃん!いたっ!」



向こうでユノの声がした。


僕はユノがしゃがんでる場所に行って
そっと、どこにいるの?と聞く。


あそこです、と嬉しそうに指を差したところを見ると。


いた。


たぶん子供じゃないけど、小さくて細い黒猫。
両足の部分だけ白くて、靴下を履いてるようでかわいい。


「あれがユノさんの友達の猫だね?」


「はい!」


おいでおいで、とユノは言いながら手を差し出す。
野良猫なのか飼い猫なのかわからないけれど、首輪はしていない。


やっと最近仲良くなれたというその猫は、今日は僕という見知らぬ人間がいるからか
こっちにこない。



「ユノさん、きっと僕を警戒してるんだと思うよ」


「そうでしょうか・・・。ねこちゃん、こちらチャンミンさん。僕、一緒に住んでます。
チャンミンさんは優しいから心配いりません」



一生懸命その猫に説明してるユノを見て、はぁ、と僕はため息をついた。
呆れてるんじゃなくて、このユノの天使っぷりに愛おしくて思わず抱きしめたくなって我に返ったから。


それから数十分、ユノはその場を動かないから。
このままいったらたぶん夕方までこんな感じだろう。


「・・・ユノさん、そういえばさ、生もの買ってきたから・・冷蔵庫入れないと痛んじゃうかも。
そろそろ行こうか・・・?」


ユノはそれを聞いて、「あっ、そうでしたね」と気がついて、仕方なくその猫に「またね、さようなら」
と挨拶をして立ち上がる。



「ユノさん、あのねこに名前つけてないの?」


「実は・・考えました。でも、飼い主さんがいてもう名前があるかもしれません」


「う~ん、そうかもね。でも、ユノさんにもすごいなついてるんでしょ?」


「はい!僕を見ると、やっと近寄ってきてくれるようになりました。この間はアパートのドアの前まで来ました」


「そうかぁ。じゃあ、名前つけてあげてもいいんじゃない?」


うぅん、とユノは考え込んだ顔をして、「そうですね!」とぱっと顔を明るくする。



何がいいかなあ・・と石ころを蹴りながら、うんうん考えて。
そんなことを言った手前、僕も考え込んでるユノをほっとくこともできず。


二人で帰り道、あーだこーだ考えて。


結果、靴下を履いてるみたいだから、「ソックス」にしよう、ということになった。



「今度会ったら、ソックスちゃんって呼びます!」



あはは、ちゃんづけするんだユノさん。
笑いながらふいに後ろを振り返ると。



あ!ユノさん!うしろ!!




・・・ソックスが僕たちのあとを、とぼとぼついてきていた。



思わず、僕とユノは顔を見合わせて、嬉しくなってにっこり笑った。




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