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stay gold 6




次の日、授業が終わって僕は湖へと急いだ。


ユノさん、もう来てるかな・・・。
ちょっと気になる。

今日ユノさんが来るってわかってたから、
朝起きたときに、ちょっと念入りに髪型整えたりしてる自分がいた。


鏡見ながら、「僕、なにやってんだ・・・」って苦笑する。


でも、理由はなんであれ、ウキウキするのはいいことだ。


で、湖に着いて。
いつもより筋トレを気持ち早く切り上げて、マラソンのために小道に急ぐ。


ユノさん、また向こうから歩いてくるかな・・・。
なんて、思いながら黙々と走るけど。


あれ・・・なかなかユノさん現れないな。


どうしたんだろ・・・。



結局、小道ではユノさんに出会えなくて。


ボートハウスに行って湖に出る用意をして、乗艇練習をする。
そのうちに、練習に熱中する。
湖をひたすらオールを漕いで、自分の呼吸と波の立つ音。

その中に、「チャンミン、行け~っ!」っていう、仲間の声が聞こえる。

ああ・・気分がいい・・・。
筋トレも、マラソンも、つらい練習ばかりだけど。

オールを漕いで、ひたすら、漕いで
そのうちに頭の中が真っ白になるくらい、集中して。


この瞬間があるから、ボートが好きなんだろうって、思うんだ。



練習を終えた頃には、もうくたくた。
オールをボートハウスにしまいに行って、カバンを持って帰ろうとすると。

携帯に着信があったみたい。

見ると、メールが来ていた。


悪い、先行ってて。
友達に声かけて、急いでカバンを置いてメールをチェックする。



チャンミン、練習終わったら会える?ボートハウスに行くね。



・・・ユノさんからだ。
僕はちょっとドキマギして、誰もいなくなったボートハウスの外で
ちょこんと座って待ってみる。


すると。


ふわっと、優しい風が吹いた。
あっ、と顔を上げると。


ユノさんが、立っていた。


「チャンミン、待たせちゃった?」


あ・・いえ・・そんな、待ってないです。


ユノさんの登場が、なんだかすごくキザに見えて、僕はぽかんとしてしまった。
ユノさんって、こんなかっこよかったっけ・・・?


「あの・・・もう練習終わっちゃったんですけど・・・・」


ぼそっとユノさんに言うと、「うん、知ってる。見てたから」と言う。


「チャンミンの写真、撮ったよ」


「え?いつ?」


だって、マラソンの時だって、実を言うと僕・・・キョロキョロしてユノさん探してたんだ。
でも現れたなかった。


「そんな真近で撮らないよ。チャンミン、意識しちゃうだろ?」


・・・そっか。そう言われてみれば。
まあ、そうじゃなくても今日の僕は、意識しすぎてたけど。


「筋トレしてるチャンミンも、走りながらキョロキョロしてるチャンミンも、湖でオール漕ぐチャンミンも、
あ、それと、練習終わってここで座って何か考え事してるような顔してるチャンミンも。全部撮っちゃった」



いい顔してた・・・。
今度はユノさんがぼそっと呟いた。


ユノさんは、こないだも僕の横顔を褒めてくれた。

嬉しかった。

でも恥ずかしくって、何にも言えなくて。
気がつかれないように、顔を上げたときにちらっとユノさんを見たら。


ユノさんも僕を見ていて。

目が合った。

にっこり笑ってくれた、ユノさん。


ドキっとした。


なんだかユノさんには、嘘がつけない気がする。


「チャンミン・・あのさ・・・」


は、はい。・・・なん、でしょう・・・。


「よかったら・・・俺んちすぐそこなんだけど、飯、食ってかない?」


まさか、ユノさんの家に行くなんて、予想だにしてなくて。
迷う前に、は、はい、じゃあ・・と返事をしていた自分に、驚いた。



ん、じゃ、いこ。


ユノさんの声が、優しかった。




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