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stay gold 38




病院に着いて、チャンミンのケガの具合を見てもらう。
 
 
チャンミンをおぶってここに来る途中、どうしてケガしたのか聞いたんだけど。


ユノさんに久しぶりに会えてよそ見しちゃったんです、ってぼそっと言うから。


そっか・・・チャンミン・・・俺に会えて嬉しかった?


・・・はい。マラソンしてた時に、ユノさんが見えて。
早く会いたいって思って練習に集中しきれなかったのかもしれません・・けど。


そう言って俺の背中に顔をくっつけて。
チャンミン黙っちゃったから。


チャンミン・・・俺も会いたかった。


このままずっとこうしていれたら、って思ったけど。
チャンミンのケガが気になる。


医者に診てもらって、チャンミンが出てきた。
骨に以上はないみたいだけど、転んだ時の打撲と傷口が思ったより大きくて縫いました、って。


今日・・・家まで送ってくよ。
タクシー拾うね。


そう言ってチャンミンに寄り添って病院の外にあるタクシー乗り場まで行こうとすると。


あの・・・。
チャンミンが言う。


ん?何?


あの・・・ちょっとだけ・・・おしゃべり・・できませんか?


え?


このまま帰るの・・・嫌です。やっとユノさんに会えたのに。
待合ででもいいです。ちょっとだけ・・・座って話せたらな、って。


でも・・・ケガのこと・・・チャンミンのお母さんに連絡行ってるんじゃないかな?
心配してると思うよ。


じゃあ・・・僕、電話入れときます。


すかさず携帯をカバンから出して、チャンミンは電話し出した。


あ、お母さん?チャンミンだけど・・・。うん、大丈夫。今、病院に連れてきてもらって・・・。
うん、知り合いの人。お礼もしたいから・・。そんな遅くならないから大丈夫。うん・・。


・・・知り合いの人、か。
そうだよな。まさか、本当のことなんて言えるわけないか。


うつむいて話すチャンミンを横目に見ながら、変に納得する。
近くの席に座ってぼんやりしてると。


ユノさん?


気がつくとチャンミンが目の前に立っていた。


母に電話しましたから、大丈夫です。


チャンミンはちょっとはにかんで、ちょこんと俺の横に座る。


今日ね、ユノさん。学校で・・・。


そう言ってチャンミンは伏し目がちに、でも一生懸命いろいろ話をしてくれて。


俺はチャンミンを休ませたくて気が気じゃなかったけど、
チャンミンがあれこれ嬉しそうに話す姿を見て、嬉しかった。


うん、うん。
チャンミンの話を俺も一生懸命聞く。


周りには人もまばらで。
そっとチャンミンの手を握った。


本当なら、外にいる時はこんなことしない。
でも、今日は抑えられなかった。


チャンミンが愛おしくてたまらない。
健気で、一途なチャンミン。


手を握られて、チャンミンは一瞬驚いたようだったけど。


顔が真っ赤になってるのに。
俺の手を握り返してくれたから。


言葉に出して伝えたくて。


チャンミン、好きだよ、って。


ちっちゃな声で言うと。


僕も、です。


俺と、チャンミンだけの、秘密。
嬉しくもあり、切なくもある、秘密を。


俺は社会人なんだから、チャンミンを守り通さなきゃならない。
そう思っていたのに。


お互いの気持ちとは別のところで
すでに歯車が狂い始めていたことに、俺は気がつかなかった。





チャンミン4-1







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