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夏の、花火 [ユノちゃんとチャンミンさんの、夏]




暑い日が続く。
昨日も今日も、猛暑日。



残業を終えていつものコンビニに立ち寄る。
この時間には大学生のバイトの子がレジにいる。
毎度のように、ビールとおつまみを買って。



「ありがとうございました~」



コンビニを出ると、やっぱりうだるような暑さ。



こんなんじゃ、アパート着く前にビールを飲みながら帰りたくなる。



暑い~暑い~。
何度言っても、涼しくなるわけじゃないけど。
言わずにいられない、この暑さ。



フラフラした足取りで行くと、向こうにアパートが見えてくる。
そう。



僕とユノが住む、あの、おんぼろアパート。



電気がついてる。
ユノ、やっぱり起きてるな。



カンカンと外階段を上がって、あつ~・・ったく・・・ってブツブツ言いながら
ドアをノック。



「はぁ~い!」



ユノの元気な声。



ドアが開いて、ユノのにこぉっとした顔が僕を出迎えてくれる。



「おかえりなさ・・・わぁチャンミンさん、すごい汗です!」



目をまんまるにして驚くユノを見ると・・・。



「あれ・・?ユノさん・・・それ・・・・」



僕の言葉に、ユノは「ふふふ。どうですか?似合いますか?」と言って、玄関先でくるっと回ってみせる。



「チャンミンさんのも、買っちゃいました」



これです!どうですか?と得意げに奥の部屋からユノが嬉しそうな顔をして持ってきた。



甚平。



チャンミンさんと僕の、お揃いです。
そう言ってユノが僕の体に甚平をあてて、「はい、似合いますね!よかったです」と、うんうん満足気に頷いてる。



ご飯あっためて用意しますから、チャンミンさんシャワー浴びてきてください。
そしてこれ着てください。



さぁさぁ、とユノに急かされて風呂場に行く。



さっとシャワー浴びて、ユノが買ってくれた甚平着てみる。
あはは・・・鏡に映る自分を見てちょっと笑った。
なんだか・・・気恥ずかしいな。



ちょっとオドオドして部屋に戻ると。
いつもの定位置にちょこんと座って僕を待つ、ユノと目が合った。



わぁぁチャンミンさんぴったりですね?・・・かっこいいです。



こそっと言うから、わざと「え?なんて言ったのユノさん?」って聞きなおす。
ユノは照れて「独り言です~ふふふ」と笑ってごまかすから、「なに~?もう一回言って?」って
ユノさんを後ろからぎゅってする。



言わないと離れないよ!って、子供みたいにふざけて駄々こねてみる。
ふふふ・・・じゃあもっと言いません。内緒です!ってユノはもっと嬉しそうな顔するから。



ユノさん、ありがと。大切に着るね。



耳元で呟く。



どういたしましてチャンミンさん。



二人でお揃いの甚平着て、
ユノにビール注いでもらって。
ユノが作ってくれたおかず食べながら、ふと見るとユノはいつもどおりもりもりご飯食べてる。


夏バテしないのかな、っていうぐらい。


はい!僕、暑くてもなんでも食べます!
明日はチャンミンさんが好きなカレー作ります!僕、頑張ります!



いつものユノ。
いつでも元気。
ユノがずっとずっと一緒にいてくれるから、僕はしあわせだ。



あ・・・そうでした!
何かに気がついて、ユノがお箸を置いて、キッチンに置かれたスーパーの袋を持ってくる。



チャンミンさん?



ん?



ご飯食べたら・・・これ、やりましょ?



なに?
ユノが袋から出してくる。



花火・・・。



はい!花火です。スーパーで見つけました!
僕、花火、好きです。チャンミンさんと花火、したいです!



花火かぁ・・・そうだね、夏だしね。
じゃ、ご飯食べたらやろうか!



はいっ!



ユノ、子供みたいに嬉しそう。



食事を終えて、二人で甚平姿で下の駐車場へ
水の入ったバケツと花火の袋を持って降りていく。



ロウソクに火をつけて。
二人でこじんまり。



夏の、花火。



きれいだね。



はい、きれいです。僕・・・子供の時、家族で花火したの・・覚えてます。



ぽつんとユノが言う。



妹のジヘが怖がって花火持てないから、僕が一緒に持ってあげました。
お父さんもお母さんも一緒にやりました。



楽しかったんだね、ユノさん。



はい。楽しかったです。



ちょっとだけしんみりする。
ユノは、自分の家族のこと、思い出してるんだね。



黙って二人で、花火のヒカリを見て。



そっと。



ユノの手を探して。



つなぐ。



これからは・・・ずっと・・・ずっと
一緒だよ、ユノさん。
僕とユノさんは、家族だから。




そう言いたくて。
そっと心で呟いて、ユノの手をぎゅっとする。



はい・・・。



僕の心の呟きが聞こえたかのように
ユノが返事する。




夏の、花火。




ユノと、初めての、夏。




ユノがにっこり笑って、僕の肩にちょっとだけもたれ掛かる。




花火の灯りに照らされた、僕とユノの影が。




一つに重なった。







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久々のユノちゃんとチャンミンさんのお話です。
最近更新ができておらず、ご心配かけてすみません。元気でやっています。
いつも拍手コメントくだってありがとうございます。
改めて、近々、近況も含めて「つぶやき」をアップしますね。

暑い夏はこれからですね!皆様、ご自愛ください。




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